その世界には光と闇が混ざりあった混沌の世界があった。
混ざりあった光と闇は分かれ、光からは「光の世界《ミスリド》」が生まれた。

「光の世界《ミスリド》」には光の結晶があった。
その光の結晶からひとりの創造を司る神が生まれた。
その神はチカラの強い神だった。
「光の世界《ミスリド》」が多くのモノに溢れかえってしまい、
混沌の世界に戻ってしまいそうになるほどのものだった。

『私はモノを壊すことができない。
今のままだと、「光の世界《ミスリド》」は多くのモノに溢れかえってしまい、
混沌の世界に戻ってしまうだろう。』

創造を司る神は自らが生まれた光の結晶を基に、神をつくりだした。

はじめは破壊を司る神。
その神は真摯な神だった。
創造と破壊により均衡が保たれ、
「光の世界《ミスリド》」が混沌の世界に戻ることはないと思われた。
しかし、破壊を司る神が真摯にチカラを使った結果、
有限という概念が生まれ、すべてのモノは破壊される運命になった。

つぎは維持を司る神。その神には女性という性別をつけた。
その神は誠実な神だった。
優れたモノは維持され、優れぬモノは破壊されるようになった。
しかし、破壊を司る神が真摯にチカラを使った結果、
優れたモノが維持するごとに故障してしまうようになってしまった。

そのつぎには再生を司る神。その神には男性という性別をつけた。
その神は熱心な神だった。
維持された優れたモノは故障しても直されるようになった。
再生を司る神が熱心にチカラを使った結果、
皆のチカラを合わせ、「光の世界《ミスリド》」を優れた世界にすることができた。

「光の世界《ミスリド》」は神が住むに相応しい世界になった。

創造を司る神は喜び、「光の世界《ミスリド》」とある場所にあるものをつくった後、
ほかの神に何も言わず、やがて身を隠したという。

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