カイト「水が嫌いじゃってのに、水の力を司っちょるとは皮肉なもんじゃねえ。」

メイ「カイトさん、水、嫌い?」

カイト「水は、嫌いじゃね。暗くて、冷たくて、息ができんくて、全てが飲み込まれて。何が清らかな海ね。あいつらは何人も人を海に沈めちょっとに。」

メイ「それは、カイトさんの?」

カイト「そうじゃね。儂は海で…。だから水に深く縁ができてしまったっちゃろうね。」

カイト「仕方のないことなんじゃろうけんどん。」

メイ「……。」

カイト「じゃっどん、初めてこのチカラを使こうたときのソウスケとハルカのてげな良か顔を見たときは嬉しかった。」

カイト「そのおかげか、前よりは水は嫌いじゃないとよ。もしかしたら好きかもしれんね。」

メイ「どのくらい?」

カイト「限りなく好きに近い嫌いぐらいじゃろうかね…?」

メイ「…?それは嫌いだよ。」

カイト「じゃあね。嫌いじゃね。」

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